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高校生のマナビバ

【2025年1月号】教育応援プロジェクト®「Girlsガールズ Rocketryロケットリー Challengeチャレンジ

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掲載号:2025年1月号

理工系に興味のある女子中高生たちが、半年間かけて火薬で打ち上げるモデルロケットを製作する「Girls Rocketry Challenge」。今回は、このプロジェクトに参加した、札幌日本大学高等学校の活動を紹介します。

左から札幌日本大学高等学校1年
武田たけだ 知沙ちささん 大山おおやま 莉璃羽りりはさん 髙田たかだ 瑠夏るかさん 藤原ふじわら 言葉ことはさん

「Girls Rocketry Challenge」に参加したきっかけを教えてください。

大山さん モデルロケットの全国大会に出場できるということで、もともとものづくりに興味があったので、自分の力でどこまで良いものが作れるか、試したくて参加しました。
髙田さん 数学が好きで、数学とロケットづくりがどう関わっているのかを知りたくて、絶対参加したいと思って参加しました。
武田さん 大山さんから誘われたのが応募のきっかけです。これまで、このような活動に参加したことがなかったのですが、大山さんと一緒なら何か楽しそうだなと思いました。
藤原さん 以前、ロケットのキットを組み立てて飛ばすというイベントに参加した経験があって、今回は自分たちの力で一から作るということに興味があって参加しました。

文部科学省からSSHに指定されている同校では、授業の一環として中高生8名が合同でチームを組んで同プロジェクトに参加しました。
※SSH=スーパーサイエンスハイスクール

プロジェクトではどのような活動を行いましたか。

大山さん プロジェクトは5月からスタートしましたが、まずは提供されたエンジンキットを組み立てて飛ばす4級ライセンスを取得しました。その後は、10月5日に開催されるモデルロケットの全国大会に参加するために、ロケットのパーツごとに担当者を決めて、それぞれが研究、開発に取り組みました。私はレーザーカッターで羽を切り出して塗装、補強する作業と、最終的なロケットの合体を担当しました。
髙田さん パラシュートを担当しました。大会は飛距離を競う部門と滞空時間を競う部門に分かれていて、2種類のパラシュートが必要だったので、素材や形状を考えながら、ロケットをどれだけ高く、長く飛ばすことができるか研究、開発しました。
武田さん 各担当者が困っていたり助けが必要だったりしたらアシストするという、サポーターとして広範囲で活動に取り組んでいました。
藤原さん ロケットが打ち上げられたときにエンジンが落下しないように、エンジンマウントとエンジンブロックを、飛距離用と滞空用の2種類を研究、開発しました。

ロケットの羽はレーザーカッターで切り出した後、ミリ単位で調整しました。
パラシュートは素材以外にも飛び出しやすい大きさも重要なため、何度も繰り返して研究しました。

プロジェクトに参加して印象に残ったことはありますか。

大山さん 私はリーダーを務めていましたが、上手にみんなをまとめることができれば、限られた時間をもっと有効に生かせたのではないかと思っています。それでも、モデルロケットの全国大会では、全国から集まった男女合わせて約60チームが参加する中、総合で7位(女子チームの中では1位)の好成績を収めることができました。
髙田さん 開発段階ではパラシュートがエンジンの熱できちんと開かなかったのですが、アドバイスを受けて、大会当日にベビーパウダーを付けて打ち上げたら大成功でした。パラシュートがきれいに開いて落下してくる姿に感動しました。
武田さん みんなのサポートをしていて、それぞれが1ミリ単位で研究している姿を見て、今までこのようなものづくりの経験が無かったので感銘を受けました。
藤原さん 私が担当したパーツはとても細かくてちょっとしたミスでも壊れてしまうので、何度も作り直すことが大変でしたが、それぞれが自分の専門分野として研究、開発したパーツを最後に組み立てて打ち上げた時はとても嬉しかったです。

8月上旬には打ち上げ会が行われました。
日本モデルロケット協会主催による第45回モデルロケット全国大会は、10月5日にJAXA筑波宇宙センターで開催されました。

この活動をどのように生かしていきたいですか。

大山さん 今後もこの活動を続けていきたいです。男女や学年を問わずにいろんな生徒とロケットづくりを通じて交流を深めて、全国大会の上位を狙いたいと思っています。
髙田さん 学校説明会で小学生にロケットづくりを教える機会があって、自分の持っている知識を教えるのが本当に楽しかったので、ロケットを知らない人にも興味を持ってもらえるような活動をしたいです。
武田さん 貧しい国を支援することが私の将来の夢なので、今回の活動で学んだ積極的にものごとに取り組む姿勢を生かしていきたいです。
藤原さん 私もこの活動は続けたいと思っています。自分が作りたいときに作りたいものを作る。ものづくりに関しては、趣味として長く携わっていきたいです。

インタビュー動画もご覧ください

道庁学事課

TEL.011-204-5066

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