広報紙「ほっかいどう」

コラム

高校生のマナビバ

【2024年11月号】地学協働のまちづくり

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掲載号:2024年11月号

北海道美瑛高等学校では、総合的な探究の一環として、地域について学びを深める取り組みを行っています。 令和6年度には地学協働で持続可能なまちづくりを推進する「MAマッチCHプロジェクト」の指定校になり、新たな取り組みの検討も進められています。今回は同校がこれまで行ってきた地域との協働活動について紹介します。

北海道美瑛高等学校3年 横山よこやま 雅恋かれんさん(左)、高石たかいし 璃乙りおさん(右)

これまでどのような地域活動を行ってきましたか。

横山さん 「総合的な探究の時間」という授業の一環として、町の活性化をテーマに「美瑛高生のカフェ巡りマップ」を作りました。数ある美瑛町のカフェの中から5軒選んで、実際に店を訪れて、店づくりに対するこだわりや、おすすめメニューについて取材しました。地元のおいしい食材をメニューに使っているとのお話を伺うことができ、地域への愛着を感じました。
高石さん 生徒会長ということもあり、現在も月に一度、役場の職員と町民の皆さんが集まって、町内に設置された意見箱などに寄せられた地域への問題提起を行う会議に参加しています。「コンビニをもっと増やしてほしい」「道路を広げてほしい」など、高校に通うだけでは分からなかった美瑛町の課題について深く知ることができたので勉強になりました。

横山さんのグループが作った「美瑛高生のカフェ巡りマップ」。マップは取材先の店にも置いてもらったそうです。
高石さんが参加している意見交換会の様子。活動に対する応援メッセージも寄せられるそう。

地域活動を通じて印象に残っていることはありますか。

高石さん 秋に町内の農家で収穫をお手伝いしたことです。ボーリングの球ぐらいの大きさのビートを1個ずつ引き抜くのは大変でしたが、楽しく作業できました。 その他にも、ボランティアとして町のイベント「ヘルシーマラソン」に参加したことが印象に残っています。給水所でドリンクを渡すとき、参加者の皆さんが「ありがとう」と優しい言葉をかけてくれるので、とても温かな気持ちになりました。
横山さん 「美瑛高生のカフェ巡りマップ」の取材が印象に残っています。はじめて電話でアポイントを取るときは不安で緊張しましたが、皆さんがとても協力的で優しくて対応してくれたのが嬉しかったです。また、お話を聞いているときに、店の方から観光客以外の町の人たちにももっと来てほしいというお話があったので、その思いが広がっていくといいなと感じました。

収穫体験の様子。美瑛高校では「フードデザイン」という授業の一環として行われています。
ヘルシーマラソンの様子。美瑛高校の生徒たちはボランティアとして各給水所で参加者にドリンクを渡しました。

地域活動で得た経験を今後どのように生かしたいですか。

高石さん 小学校の教員を目指しているので、この活動で学んだ美瑛町の魅力をこれからも多くの人に伝えていきたいです。
横山さん 地域活動を通じていろんな人との関わり方を学んできたので、これからもコミュニケーションの大切さを、より深く学んでいけたらいいなと考えています。

インタビュー動画もご覧ください

北海道教育庁社会教育課

TEL.011-204-5744