広報紙「ほっかいどう」

コラム

高校生のマナビバ

【2024年9月号】「ナナイロひだか高校生応援プロジェクト」

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掲載号:2024年9月号

カードゲームを使ったワークショップでSDGsの基礎を学ぶ。

日高振興局では昨年度から、日高地域が抱えるさまざまな課題に対し、未来を担う若者の意見を政策に反映することで、郷土愛を育み、地域を支える人材を育成する「ナナイロひだか高校生応援プロジェクト」を開始しています。今年度は「SDGs」をテーマに、「総合的な探究の時間」の中で6月から12月にかけて全12回(約20時間)に分けて、日高振興局の職員が静内高等学校2年の生徒18名と共に授業を行い、最終的には、地域で自分ごととして行動できることを目指しています。6月25日(火)に開催された第1回では、講師としてdescribe with の高橋代表を招き、日本で誕生し今や世界的にも遊ばれているSDGsのカードゲームを使ったワークショップを開催、参加した生徒たちはゲームを通じてSDGsの基礎について学びました。

プロジェクトの目的と管内の現状について講義する日高振興局の井溪さん。
ゲームマスターを務めた高橋さんはSDGsの基礎と、ゲームのルールについてレクチャー。
ワークショップの内容に関しては、ファシリテーション&デザインKaerigoto代表の古家さんが、リアルタイムで分かりやすくまとめていきます。

令和6年度 第1回「ナナイロひだか高校生応援プロジェクト」を終えて
~静内高等学校生徒インタビュー~

プロジェクトに参加した静内高等学校2年
山﨑やまざき 倖喜こうきさん(左)、もり 晴海はるうみさん(中)、村田むらた 奏音かのんさん(右)

インタビュー動画もご覧ください

今回の授業に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

村田さん 以前から地域活性化に興味があって、今回の授業が楽しそうだなと思って参加しました。
森さん 街並みを見ていると気になるところがいくつかあったので、今回の授業でプレゼンした意見が政策に採用されるかもしれないと聞いたのでチャレンジしました。
山﨑さん 静内町もどんどん人が減ってきていると感じたので、地元を何とか変えたくてこの授業を選びました。

授業のテーマだったSDGsについてどのように感じましたか。

村田さん SDGsに関しては中学校で学びましたが、今回の授業は分かりやすくて、一人一人の意識次第で変わることができると分かったので、より興味が湧いてきました。
森さん これまでにも高校生がSDGsの活動を行った事例が多くありましたが、それでも環境汚染とかがどんどん進んでいるので、やはり一人一人の意識が大切なので、自分もその一人だと思って、できることはちゃんとやっていこうと思いました。
山﨑さん 中学校の授業でSDGsに触れる機会はありましたが、その時は大人になるまでには絶対に達成しないよっていう印象でしたが、今回の授業でひとつの事でも積み重ねていけば世界も良くなると感じました。

最後にゲームから学んだことがあれば教えてください。

村田さん 意識を変えるのにも一人では踏み出せないので、みんなで仲間を作って取り組めば、その輪がどんどん広がって、身の回りの環境も改善していけるのではないかと感じました。
森さん 正直、今の考え方や行動だと、日本だけではなく世界も暗い未来になっていると思います。未来を変えていくには他人任せではなく、一人一人が自分も行動できるという意識が大事だと思います。高校生だという固定概念や自分じゃ何もできないという考えを捨てることが大事だと思いました。
山﨑さん 最初はSDGsって堅苦しいイメージがありましたが、今回の授業で他の「総合的な探究の時間」では扱えないような内容になっていたので、1時間、1時間を大切に楽しんで参加することが一番大事なことだと思って今後も頑張っていきたいです。

SDGsカードゲームの流れ

配られたゴールカード(画像中央)を目標に「お金」と「タイムカード」を駆使して、4種類ある「プロジェクトカード」を実行していきます。
目標を達成する期限はゲーム内の時間で2030年。生徒たちは他のチームとのカード交換や売買を行い、より多くのプロジェクトの実行を通じて、SDGsの達成を目指します。
実行する「プロジェクトカード」を選択し、ゲームマスターの高橋さんに判定してもらいます。
実行したプロジェクトのカードに記されている「経済」「環境」「社会」のマークの数だけ、「世界の状況メーター」と書かれたホワイトボードに各チームがマグネットを追加していきます。
今回は全項目で目標を達成!SDGsの理念である「誰ひとり取り残さない世界」を実現することができました。

日高振興局地域政策課

TEL.0146-22-9070