コラム
【2024年8月号】酪農生活を実際に経験して、現場の問題点と向き合うことがPR活動の原点!
- #地域おこし協力隊Café
掲載号:2024年8月号
都会に住む人が課題を抱える市町村に移住し、才能や能力を発揮する地域おこし協力隊。今回は、酪農のPR活動に取り組む別海町の隊員を紹介します。
大阪府寝屋川市出身
三原 萌佳さん
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令和3年のコロナ禍に生活環境を変えたくて、アウトドア好きだったこともあり、生乳生産量1位という言葉に魅かれて、大阪から別海町のまちおこし協力隊に応募しました。現在、酪農のPRに取り組んでいるのですが、経験や知識が全くなかったので、まずは酪農研修牧場で生活して、日々の様子をSNSなどで発信していました。酪農の生活も1カ月を過ぎると慣れてきましたが、そうすると、周囲の酪農家の方々が抱えるさまざまな問題点が見えてきました。その中でも大きな問題が牛の飼料を食べてしまうエゾシカの駆除でした。そこで、私も何か役に立ちたいと思い、去年の冬に狩猟免許を取得しました。
その他にも、2年前の秋に講師を招いて就農女性のセミナーも開催しました。酪農は家族経営で男性が主体というイメージがあるので、女性が活躍できる酪農の実現に向けて意見交換を行いました。今年も秋に3回目のセミナーを開催する予定ですが、毎年恒例のイベントになって、「別海町といえば酪農女性サミットが開催される町」とイメージづけられればいいなと思っています。今後は、別海町はすてきなまちで出張などの需要もあるのですが、現状は宿泊施設が少ないため、宿泊施設の運営にも携わりたいという思いもあるし、自分の牧場で絞った牛乳をチーズに加工する、酪農の6次産業化にも興味があります。
酪農研修牧場では毎日、他の研修生と一緒に朝早く起きて牛の搾乳をしたり、触れ合ったりしています。ちなみに、別海町の酪農家は600戸の内、研修牧場の卒業生は約90戸です。新規の方たちも就農しやすいまちとしてのPRも大切ですね。
狩猟免許では実技試験のクレー射撃ではじめて銃を撃ちました。25発中3発当てると合格なのですが、最初の3発で的に当てちゃって、周りの人も驚いていました。でも、今年の5月に初めて狩猟に出たときは、1発も当てることができませんでした。
別海町では酪農をPRしているのに、酪農家同士の横の付き合いが少ないと思っていたので、その架け橋になれればと思って、同じような考えを持った方たちと就農女性のセミナーを開催しました。いろんな意見が話せる楽しいイベントを心がけています。