コラム
【2024年8月号】「北方領土プロジェクト“N”」の活動紹介
- #高校生のマナビバ
掲載号:2024年8月号
根室振興局と管内の高校が連携して、根室地域の北方領土・学校教育をめぐる課題を考える「北方領土プロジェクト“N”」。北海道根室高等学校の北方領土根室研究会ではさまざまな活動に取り組んでいます。
北海道根室高等学校2年
北方領土根室研究会会長
類瀬 智人さん
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資料には載っていない島民の方々の思いを聞けたのは貴重な経験でした。
子どものころから山を見るのが好きで、国後島や他の島についても調べていたところ、北方領土の地理や歴史に触れることとなり、これまで以上に興味が湧いてきました。そこで、自分が学んだことをみんなにも伝えたくなって、根室高校を受験、北方領土根室研究会に入部しました。研究会では北方領土の地理や歴史について説明する「出前講座」、学校祭や根室振興局のイベントなどで行う「署名活動」、元島民の方々の話を聞く「ラジオ収録」などを行っています。特に、ラジオ収録で聞いた島民の方々の辛い思い出や、資料には載っていない島での生活のお話は、北方領土の歴史を生きてきた方々の思いを直接知ることができたので、とても貴重な経験ができたと実感しています。
将来はもっと北方領土について知ってもらえる活動をしたい。
これまでの研究会の活動で辛かったけど、もっとも達成感があったのが根室振興局のイベントで行った札幌での署名活動です。夏のとても暑い日に札幌駅前のロータリーで行ったのですが、最初は誰も見てくれなくて素通りされるだけ。声をかけても断られてばかりで、私たちが暮らす根室管内と札幌で暮らす人々では、北方領土に対する考え方が違うことを知りました。そこで、自分の思いを積極的に伝えるように声がけしたところ、耳を傾けてくれる人が増えて、署名の数もどんどん増えて行きました。この時の爽快感はもの凄かったです。現在は、根室青年会議所とのオンライン会議や、同年代の高校生たちとの北方領土に関するクイズづくりなどにも参加して活動の幅を広げています。将来の夢は、これまでの経験を生かして同世代の高校生や管内以外の方々にも、北方領土についてもっと知ってもらえるようになればうれしいです。
根室振興局北方領土対策課
TEL.0153-24-5592