広報紙「ほっかいどう」

コラム

高校生のマナビバ

【2024年6月号】S-TEAM教育推進事業成果発表会「探究チャレンジ・ジャパン」開催

  • #高校生のマナビバ

掲載号:2024年6月号

高等学校や特別支援学校高等部の生徒の探究活動の成果を発表する「探究チャレンジ・ジャパン」が2月に行われました。受賞校の中から北海道知事賞に選ばれた北海道函館中部高等学校の活動を紹介します。

北海道知事賞を受賞した
北海道函館中部高等学校3年
沢口さわぐち 麻央まおさん

インタビュー動画もご覧ください

研究を始めたきっかけは幼い頃から自然と触れ合うことが大好きだったから

私は幼い頃から自然と触れ合うのが大好きで、母に連れられて虫取りや海によく行っていた記憶があります。函館中部高等学校にはSSH※というカリキュラムがあって、そこでアレロパシー物質について学び、もう1年研究してみたいなと考えて実験を開始しました。その研究をまとめた成果が今回の「探究チャレンジ・ジャパン」で発表した「サンドイッチ法及びプラントボックス法によるマリーゴールドのアレロパシー活性の評価」です。この研究はマリーゴールドの葉と茎と花弁の3つの器官から分泌される化学物質がレタスの生育にどれぐらい影響するのかを研究したもので、学校や自宅で約9か月かけて実験しました。苦労したことは一人で研究していたので行き詰まると、過去の論文などを調べて、もう一度実験するという繰り返しだったことです。
※SSH=Super Science Highschool。函館中部高等学校は文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール指定校に指定され、「科学的リテラシーを備え、地域及び世界をイノベイトする科学技術人材の育成」を行っています。

学校では友だちとのおしゃべりや、茶道部や華道部でのお稽古が楽しみです。

今回の受賞を励みに、将来は植物に関わる道に進みたい

会場では研究の成果をまとめたポスターを実際に見ていただきながら、高校の先生方とか審査員の方々に対話形式で説明するポスターセッションだったので、とても楽しかったです。会場も堅苦しい雰囲気ではなかったので、思っていたよりも普段通りの自分で説明することができたと思います。それでも受賞発表の時はドキドキでした。他の賞がどんどん発表されていく中で、自分が選ばれないっていう焦りや諦めなどの気持ちがありました。最後に北海道知事賞で私の名前が呼ばれた時は本当にうれしくて、家族をはじめ先生や友だちも自分事のように喜んでくれたので、これまで頑張って研究を続けてきた甲斐があったなと感じています。やっぱり私は植物が好きなので今回の受賞を励みに、将来は植物に関わる農学系などの学校に進学して、研究を続けていきたいと考えています。

私が研究発表時に自作したポスターは、今でも高校の玄関前に貼られています。

北海道教育庁高校教育課

TEL.011-204-5762